「結婚式の挙式に上司を招待してもいい?挙式に呼ぶのは失礼と聞くけど、本当はどうなのかな?マナーを知りたい。」
このような疑問に、ウエディングプランナー8年目の私が答えます。
結論として、「本来は挙式には上司はご招待しない。けれど、最近では変わってきている」ということです。
- 挙式に上司を招待するのは、時代とともに変わっている
- 挙式と披露宴の考え方の違い
目次
結婚式の挙式に上司は招待しないのが昔のマナー
本来「結婚式」は、挙式と披露宴は別々に考えられていました。
そのため、挙式は親族や家族のみで行い、披露宴からゲストをお招きしてお披露目するという風習が残っているため、基本的には上司は挙式には参列しないものでした。
しかし、最近では、挙式と披露宴がセットで行えるようになり、その考えや列席メンバーが変わりつつあります。

では、最初に元々の結婚式の考えを見てみましょう。
挙式と披露宴の異なる考え方
挙式は家と家の結び付きの儀式、披露宴はお世話になっている方へのおもてなし、という考えが昔に出来上がりました。
少し歴史の話をすると、神前式が行われるようになったのは明治時代。
神前式とはいわゆる神社での結婚式です。
挙式を神社で行い、披露宴は場所を移動して行われていたのですね。

神社での挙式 引用:https://jinjakyosiki.com/about/index.html
つまり、挙式は家族・親族のもの、披露宴は普段お世話になっている方へのお披露目の場として位置付けられていたのです。
挙式は家と家の結び付きであると考えられていたため、それを他のゲストに披露するものではないと考えられていたため、親族家族以外のゲストは参列は基本的にはしていませんでした。
挙式=家と家の結びつきの儀式
披露宴=結婚のお披露目とおもてなし
挙式は親族中心で、家と家の結び付きの儀式を行う場としてありました。
そしてゲストが参加するのが、披露宴からでした。

ゲストは披露宴から参加 引用:https://www.yokohama-wakon.com
披露宴の目的は、結婚の報告と共に「自分の人生の伴侶を、自分のゲストに紹介する」ということです。
ゲスト一人一人の家に行き、挨拶をするわけにはいかないので、一堂に集まっていただいた場で正式に報告をして、日頃の感謝とこれからもよろしくね、と挨拶をしていくことが大きな意味です。
そのため、上司や、親族以外のゲストは披露宴から参加していただくものとなっていました。
神社での結婚式の流れで、
挙式=家と家の結びつきの儀式
披露宴=お披露目とおもてなし
と考えられていたため、披露宴から参加してもらい、日頃の感謝を伝えていた。
そのため、上司やゲストは挙式には参加しないのが一般的だった。
現代の結婚式の考え方ー上司を呼んでOKー
ただ、最近の結婚式の流れとしては、「上司も友人も挙式から参列してOK」となってきています!
理由としては、挙式と披露宴が一緒の場所で行えるようになったからです。
挙式と披露宴が同じ場所で行えることで
挙式の参列メンバーに変化
戦後に台頭してきたホテルや結婚式場により、「挙式と披露宴が同じ場所で行える」ことを可能にしました。
これにより、親族以外のゲストも挙式に参列するようになりました。
しかしながら、「披露宴の時間よりも早くから集まってもらうことが申し訳ない」という新郎新婦側の気持ちと
「挙式は身内でやるものだから部外者が入ってはいけないのではないか」という列席者側の配慮で
会社関係の方々の参列はグレーゾーンとなっていました。
しかし、最近では上司も挙式に参列して、ゲスト全員でお祝いする、という流れが大きくなりつつあります。

それを象徴するものとして、人前式があげられます。
人前式とは、「宗教色にとらわれず、大事な人たちの前で結婚を誓う式」です。
つまり、ゲストがいなければ成り立たないのです。
このように、「結婚式=挙式+披露宴」という分けて考えるのではなく「結婚式=挙式と披露宴が一体になった全体」を指すようになっていきました。
そうなると、披露宴から参加、というものに違和感が出てきますよね。
なんだか結婚式の途中から参加しているというような…
しかも、挙式の後にアフターセレモニーとしてブーケトスや全員集合写真など、披露宴の一部のようなことをすることが多く、披露宴との区切りが曖昧になってきています。
その場合、披露宴から参加と言っても、どこから参加してもらうのか、判断が難しいところになってきます。
そういったことも含め、挙式に参列するゲストは上司も含めて全員、とされる方も増えてきています。
挙式にも上司が参列するメリット
挙式会場と披露宴会場が同じ場所である時、上司が挙式に参列するメリットとしては3つあります。
- 二人の結婚を見届けられる
- アフターセレモニーにも参加できる
- 祝辞で挙式の内容について盛り込める
です。
二人の結婚を見届けられる
二人の挙式に参列することで、「結婚式に参加した」という気持ちが増します。
そして「ふたりの結婚の立会人」という大事な立場として見てもらっていることを実感できます。
また、結婚式のゲストの顔ぶれなども知ることが出来て、その後祝辞などスピーチをお願いしている場合は、雰囲気を掴んでもらいやすいということにも繋がります。
アフターセレモニーにも参加できる
挙式後のフラワーシャワーや集合写真のことです。
アフターセレモニーにもスムーズに参加できるため、みんなと祝福ムードにそのまま入れます。

披露宴から参加になると、いきなり集合写真から参加、となります。
すると、他のゲストは挙式の流れでお祝いムードで打ち解けている中、一人よそよそしくなるため、入りづらくなり遠慮される方が多かったです。
祝辞で挙式の内容を盛り込める
上司の方に祝辞などスピーチをお願いしている場合は、挙式の内容に触れていくことができ、その方のスピーチのネタにもなります。
すると一体感が生まれやすく、他のゲストからもスピーチを聞いてもらいやすくなる効果もあります。

迷った場合は直接聞こう
正直、挙式に参列してもらうかは上司との関係や立場にもよります。
親しい上司の場合は、呼ばないと逆に仲間外れにされているのかなと思われる方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、例えば大企業の社長さんなど立場が結構上の方やそこまで親しくない上司に参列をお願いする場合は、拘束時間が長くなってしまうため、披露宴のみ列席にしてもらうなど配慮をしていく必要があります。

社会的立場である上司をご招待する際、拘束時間が長くなる・集合時間が早くなるなどを考慮し、間柄から判断して聞いてみるのもいいと思います。
直接上司に聞いてみたり、同僚に前例などを聞いておいたりするといいかもしれません。
挙式から?披露宴から?上司が参列するタイミングまとめ
時代の流れとともに、参列のタイミングが異なってきたのがわかりましたね。
「挙式は親族・家族のもの」から、「挙式・披露宴がセットになったのが結婚式」という価値観に変わってきています。
上司の参列は関係性にもよりますが、拘束時間なども配慮し、判断していきましょう。
参考になれば幸いです♡
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