世界の結婚式を紹介するHirokoです。
今回は、リゾート婚でも人気の高い、神様が住む島・バリ島の結婚式についてお届けします。
バリ島の結婚式と言えど、宗教が大きく関係します。
宗教によって、結婚式のスタイルはそれぞれです。
その中でも、バリ人の約90%バリヒンドゥー教と言われているため、今回はバリヒンドゥー教式のバリウエディングをお届けします。
バリヒンドゥー教の挙式の場合は、開催場所は、なんと皆さん新郎自宅になるのです!
そして金銭事情も、ご祝儀が100円というびっくり価格なのです!
そこで今回は、バリの自宅ウエディングのご紹介をすることで、日本で増えつつある自宅婚のヒントがあるかもしれません。
また、バリの結婚式に呼ばれた際の服装やマナーもご紹介します。
- バリの結婚式の流れ
- バリの結婚式に招待された際の服装やしきたりなど
- 日本の結婚式で取り入れられるヒント
目次
バリの結婚式の流れ
バリの結婚式は早朝から始まります!
1日の流れをざっくりと解説します。
新婦を迎えにいく

新郎が新婦を迎えに行くのは、日本で言う花嫁行列のようなもの! 引用:https://indonesiaexpat.biz
結婚式の朝か、前日に、新郎一家や近所の人が揃って新婦の実家に行き、新婦両親に新婦を自分の家に招いて良いか伺います。
許可が得られたら、新婦を連れて、自分の家に一緒に戻ります。
日本で言う、出立ちというようなイメージです。
日本の出立ちでは、花嫁さんは実家で花嫁支度をし、新郎が迎えに来たら手をついて自分の両親に感謝を伝え、家を出て行きます。
挙式

挙式の様子イメージ 引用:https://www.gusmank.com
バリの結婚式では、新郎の実家に、「マンクゥ」と呼ばれるお坊さんが来て、儀式を行います。
ヒンドゥー教の考えに基づく、特殊な儀式を経て、結婚式を執り行います。
そのため、日本でイメージするような、バージンロードを歩いて、プログラムがあって…というよりは、決められた儀式を行っていく法事に近いイメージです。
披露宴
日本のように、ケーキ入刀を行う、何かプログラムを行う、ということはあまりなく、自由にご歓談がバリ式。
ご馳走が並べられて、食事の時間になったら、ビュッフェスタイルで取って行きます。

ビュッフェスタイルで、バリの家庭料理やご馳走をいただく 引用:https://indonesiaexpat.biz
親戚や友人はもちろん、近所の方や知らない人まで、沢山の人がご祝儀やお米などの食糧品を持ってお祝いに来て、ビュッフェを食べます。
なんと、ゲストは1日で400名ほどお祝いに来るそうです!
お祝い事にはジョゲグと呼ばれる、若い踊り子が登場することもあります。
この踊り子に触られたら、一緒に踊るルールです。
そして帰りたい時に、自由に帰ってOK。
披露宴は夜まで続き、1日中、誰かが来ては、ご飯を食べて帰って行きます。
日本と比べると、とっても自由ですよね!
でも、日本でも自宅ウエディングなら叶いますね。
違いすぎて面白い!?バリウエディング
一日の流れを見ただけでも、日本と共通する部分はありますが、独特なバリの結婚式。
バリと日本の結婚式を見た時に、こんなに違う!というところをさらにご紹介します。
新郎もバッチリメイクをする

新郎もお化粧をするのが正装 引用:https://www.bridestory.com
結婚式当日、新郎新婦は、朝4時からお支度が開始されます。
その中でも驚きなのが、新郎もメイクをすることです!
その理由は、男性メイクは正装であることとされているためです。
日本の結婚式でも最近、男性のお化粧が珍しくなくなって来ました。
しかし、バリの人は、かなり濃い目のメイク。
口紅や、しっかりとしたアイライン、眉毛など、日本の感覚からすると、少しびっくりするかもしれません。
料理も飾りも、全て手作り!家族の一大行事

結婚式当日は大勢の人が来るため、準備に余念がありません 引用:https://travelblog.astadala.com
結婚式が決まると、家族だけでなく、親戚、そして近所中が大騒ぎとなります。
何故なら、会場である新郎の家を飾りつけを作るのはもちろん、ゲストへ振る舞うお料理も手作りで行うのです!
そのため、何日も前から食材を買いに行ったりし、家族や親戚と協力して食事や飾り付け等の準備をして行きます。

おもてなし精神が強いバリ人は、早朝からゲストへのお料理を大量に作っていきます!
ゲストにたらふく食べて帰ってもらおうと、気前良く大量に作ります。
また、当日の朝だけでなく、前日からその料理の仕込みに大忙しです。
バリの結婚式のお料理は、ビュッフェスタイルが基本です。
豚料理やアヤムゴレン(鳥の唐揚げ)、串焼き、ココナッツの和え物など、家庭料理がずらりと並びます。
そして、バリの結婚式は1日中行われているため、好きな時間に近所の人や、親戚、はたまた全然面識の無い知らない人も(!)来て、ビュッフェを食べて行くという、何とも自由なスタイル。
服装
結婚式の衣装も、伝統衣装を生かしたもので、独特の婚礼衣装を身に纏います。
ここでは、新郎新婦の衣装と、ゲストが呼ばれた際の服装をお届けします。
新郎新婦のウエディング衣装

金色と鮮やかな色合いが印象的 引用:https://www.gusmank.com
新郎新婦の婚礼衣装は、ウエディングドレスではなく、伝統衣装であるクバヤを豪華にしたものになります。
金色を使われることが多く、ゴールドの髪飾りやイヤリングなど、煌びやかな貴金属を身につけていきます。
また、結婚式では、カラフルなヴィヴィット系の色合いが多いです。
ゲストの服装

女性の正装・クバヤのイメージ 引用:https://volunteerprogramsbali.org/
女性ゲストの服装は、レース仕立てのクバヤと呼ばれる上着に、カインと呼ばれる腰巻き布や腰帯のスレンダンを組み合わせます。
クバヤは正装のため、結婚式の際のゲスト衣装としても着られます。
男性はバティックと呼ばれるバリの伝統的な柄シャツか、白シャツを着て、サロンを巻くというスタイルが多いです。
クバヤは、基本的に布から購入し、オーダーメイドで作るのがほとんど。
そのため、バリの結婚式に呼ばれて、現地調達をしようと思っていても、既製品を売っているお店があまり無いため、日本で購入しておくことをお勧めします。
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バリの結婚式の金銭事情から見る、結婚式の本質
バリの結婚式は、新郎の自宅で行うことが多いですが、いくらお家でのウエディングと言っても、それなりに費用がかかっています。
バリの結婚式にかかる費用
大体、結婚式の費用は35~100万円と言われています。
ちなみに、日本の平均結婚式費用は、約330万円。
「な〜んだ、日本よりお得じゃん」と思ったあなた!
バリ人の平均月収が1万5千円ほどと考えると、いかにこの金額が震えるほど高いか分かります!
計算すると、月収の30倍以上のお金を掛けて、結婚式を行うのです。
日本の感覚で言ったら、給料が20万円だとしたら、600万以上のお金を掛けているという感覚ですよね!
「そんなにかけるだなんて!」と思われる方も多いかもしれません。

月収の30倍のお金がかかる結婚式!行事ごとを大事にするバリ人 引用:https://www.gusmank.com
しかし、バリは宗教行事を大事にし、その為に働いていると言っても過言では無いほど、行事にお金をかけます。
結婚式は一大行事のため、親御様からの援助もいただきつつ、挙式費用をかける新郎新婦が多いようです。
ご祝儀100円!? バリの結婚式のご祝儀相場
バリの結婚式のご祝儀の費用の相場というと…なんと100円〜500円ほどとびっくりする金額なのです!!
それに、お金も新札のものでなく、くしゃくしゃにした紙幣を名前も書かずに受付ボックスに入れるだけ。
これでは、誰からいくらいただいたか、分かりませんよね。
前述の通り、日本人の感覚で600万の式に、100円のご祝儀だとしたら…
元取れないですよね?
と思ってしまうのは、日本人の結婚式の価値観。
バリ人は、お祭り事やお祝い事に来てくれた人をおもてなしして、感謝を伝えることが一番大事だと考えています。
そのため、「ご祝儀が少ない」などと愚痴をこぼしたりもせず、「来てくれてありがとう」と満面の笑みで感謝を伝えます。

ゲストへ感謝を表す結婚式 引用:https://www.gusmank.com
日本であれば、つい、「あの人からはご祝儀いくらいただけそうだから、この引出物にしよう」と考えてしまいます。
しかし、結婚式の本来の意味である、結婚を披露し、日頃の感謝を伝える場、ということをバリ人の結婚式は思い出させてくれます。
本当のおもてなしと結婚式の本質を、バリから教えてもらったような気持ちになりますね。
バリの結婚式のまとめ
バリの結婚式は、朝に新婦を迎えるところから、夜遅くまで、1日がかりで行います。
一日中、沢山の人が手にお土産やお祝いの気持ちを持って、開催場である新郎実家を訪れます。
日本と違い、新郎はバッチリメイクをしたり、ウエディングドレスではなく、鮮やかな伝統衣装を身に纏ったりし、伝統的な儀式を行い、結婚が認められます。
バリの結婚式の金銭事情を見ると、なんと給料の30倍ほどの金額をほとんど自分たちで賄っていることがわかります。
それでも、おもてなしをする精神は、心に響くものがあり、結婚式の本来の意味を考えさせられます。
参考になれば幸いです♡
トップの画像はカメラマンのGusmankのHPより引用しました。
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