世界のウエディングを通して日本の結婚式に新たな価値観を提供して行くHirokoです。
国内ウエディングで6年ウエディングプランナーとして120組担当した後
ハワイにて海外ウエディングプランナーとして働いていました。

日本ではお馴染みとなっている「お色直し」
よくアメリカの結婚式だとウエディングドレス1着でお色直しがないと聞くけれど、
実はお色直しがあった!?
早速みていきましょう!
目次
結婚式における「お色直し」とは
そもそも結婚式における「お色直し」の意味とはなんでしょう。
そこには、日本とアメリカでは異なる意味がありました。
日本の結婚式における「お色直し」の歴史とは
日本の結婚式で「お色直し」というと、一般的にイメージするのは
披露宴の途中で一旦席を外して、それまで着ていた衣装から色打掛やカラードレスに着替えるというもの。
ただたくさんドレスを着たいから、とか、日本の結婚式場の戦略ではなく、きちんと歴史があるのです。
時代は室町時代(1336年 – 1573年)に形成されたと言われています。
諸説あり、この時代の婚約の儀式に基づきます。
婚約儀式の中で、花嫁が新郎の家に着くと、式三献という、盃に三度酒を注ぐ儀式を行います。
まず新婦が酒に口をつけ、続いて新郎が盃を飲み干します。
この儀式で着る衣装は白と決まっており、2日目の夜にお色直しが行われました。
お色直しでは、男性の家で用意された赤や青の衣装を身に付け、
お色直しが終わると花嫁は男性の家族と対面することが出来るというもの。
また、別の説によると、
結婚したら白無垢を三日間着続け、四日目になったら色打掛を着るのが習慣だったともいわれています。
真っ新な状態を表す白から相手の家族の色に染まる、ということを色で表したのですね。
現代の日本の結婚式のお色直しについて
派手婚が流行っていた1980年代の結婚式では
新郎新婦が息つく間もないくらい、4着5着と婚礼衣装に着替えていた話は親世代から聞いていましたが
近年のお色直しについては1回と、派手婚時代に比べるとシンプルなものに。
『ゼクシィ結婚トレンド調査2011』より、首都圏を対象とした調査結果によると
挙式、披露宴・披露パーティで新婦が着た衣裳の総数は“2着”の人が66.1%で最も多く、
平均は2.2着だそうです。
つまり、およそ3分の2の新婦が“お色直し”を1回としているようです。
何にお色直しをする場合が多い?
『ゼクシィ結婚トレンド調査2011』より、首都圏を対象とした調査結果を参考にすると、
1着目に着るものとしてはウエディングドレスが95.1%と最も多く、
2着目、つまりお色直しに着るものとしてはカラードレスが61.5%と最も多いという結果になりました。
総評すると、日本人の結婚式では
ウエディングドレスを着て、お色直し1回でカラードレスに着替える方が多いのですね★
アメリカのウエディングドレスについて
さて、欧米でのドレス事情はどうでしょうか。
ハワイに実際に住んでいた時に、ドレスショップを見ていたのですが
購入前提で販売していることがほとんど。
日本のようにウエディングドレスのレンタルはあまりなかったように感じます。
アメリカではセミオーダーのように、結婚式のドレスを自分のサイズにカスタマイズしていき
自分だけのウエディングドレスを着ることの方が主流でした。

しかし、最近は購入の場合、結婚式後、ドレスを売るにしてもコストや手間がかかる点などから
レンタルも主流になりつつあるそうです。
1着に対してかなり時間と費用がかかるため、
日本の結婚式のように、2着目を着る、カラードレスを着るという発想があまり多くないです。
日本の花嫁に人気のイタリア・ミラノのドレスブランド
Antonio River(アントニオリーヴァ)の2020年コレクションでは
41着の最新のドレスの内3着のみがカラードレスと、カラードレスの需要も歴然。
アメリカ版お色直しとは?
そんなアメリカでも最近は2着ドレスを着ることがトレンドとなっています。
なぜ2着着るのか?
その理由は日本のお色直しの理由とはまた違った意味がありました。
2着目を着るのは披露宴の前…つまり
ダンスのため!踊りやすいドレスを着たい!!

アメリカのウエディングでは
ファーストダンスやラストダンスなど踊る機会が多いです。
それに、パーティーではたくさんの食事、ワイン、動き回ってみんなと挨拶…など
何かと動く機会が多いため、高価なドレスよりも動きやすいドレスが合理的ですね。
まとめ
アメリカと日本のお色直しについてお届けしました。
日本のお色直しには歴史があり、元々の意味がありましたね。
しかし、海外では1着にかける思いがある反面、
アメリカではパーティーでダンスが入るため、
2着目を着ることがポピュラーになりつつあります。
アメリカ式に1着にかけて行くのもよし!
披露宴の内容次第でドレスを決めるのもよしですね!
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